2009年4月10日金曜日

クロマキー(2)

皆さんこんにちは!

前回、Premiere Proにおける「クロマキー」を使った、合成の方法について説明しましたが、クロマキーを使っても、背景の全てが透明にならなかったり、上手くいかない場合があります。

例えば、グリーンバックで合成したこの画像



よーく見ると、被写体となる人形の境界線に。
ありゃりゃ~~! まだクロマキーの跡が残っていますよね。
拡大してみると、より顕著に。
しかもところどころに、背景のグリーンが残っています。

そのグリーンを全て取ろうと数値を上げると…



おやおや、今度は被写体まで色が抜けてしまいました。(σ_σ)/
これを解消させるには、どうすればいいのでしょうか?



今回の問題を解消させるためには、「クロマキー」の他に
「カラーキー」というエフェクトを使います。



こちらです。
クロマキーと同じ「キーイング」の中に入ってます。

この「カラーキー」と「クロマキー」のエフェクトを、先ほどのグリーンバックの人形画像にのせます。



エフェクトをのせましたら、まず前回同様、背景を透明にしていきます。
(詳細は前回の記事をご参照ください)

次に、「カラーキー」の操作に移ります。
まず「キーカラー」=操作する色を、「クロマキー」で選択したカラーと同じにします。
その後、「カラー許容量」やエッジの数値を操作していきます。

この2つの数値を操作すると、被写体の境界線をぼかすことが出来ます。



いかがですか? 最初の画像と比べると、境界線に残ってたグリーンの跡が消えて被写体が自然に見えますね。(クリックで拡大できます)
これが、エッジ操作の効果です。


ちなみに、さらに数値を上げるとーーー。


このように背景から浮かび上がるような画像になりますので
ホラー映像なんかにも使えます。


カラーバックによる合成の注意点ですが、今回、単色のカラーを背景にした合成をしましたが、背景の色は被写体の色にかぶらないように、また背景と同じ色が被写体にある場合も気をつけてください。 

例えばこちら
花を背景に合成する場合に、合成素材の花の背景をグリーンにしてしまうと…


背景のグリーンと一緒に、茎の色も透明になってしまいます。

「クロマキー」合成をする場合は、撮影の段階から背景と被写体をしっかり見極めておきましょう。