2010年2月10日水曜日

H.264の中間ファイル



編集作業がある時は、通常WindowsPCでpremiereを使用するのですが、受け取る素材がmovなどMac系の場合は、finalcutを使うことがあります。

先日も、エンコードの中間処理でfinalcutを使いました。
映像は激しい照明にうごめく大観衆・・・という難しい条件でした。

最終的な納品形式は、ビットレート1MbpsのWindows Mediaだったのですが、finalcutを通した方がエンコード後の映像が綺麗にみえる(様な気がする)のです。
但し、これは全ての条件において言える事ではなく、映像の種類や最終的に変換される形式によっては、わりと差が出る気がします。

このような条件の場合、問題になってくるのはフレーム落ちと画質のバランスです。

Windows Mediaのエンコードの場合、情報量の多い映像で画質優先の設定で、エンコードをすると、フレーム落ちが生じてカクカクの映像になることがあります。
そこでやむなく滑らかさ優先の設定にするのですが、今度は画質が低下してしまいます。

通常では、premiereでDVコーデックのaviファイルを書き出し、エンコーダーにて変換という手順を取りますが、今回はfinalcutでH.264コーデックのmp4ファイルを書き出し、エンコーダーにて変換という手順を取りました。
すると何故か、エンコードの際に画質を優先する設定にしてもフレーム落ちが無く、見た目も綺麗にエンコードが出来ました。考えてみたところ、恐らくMacの元々の映像に対する相性の良さと、H.264で中間ファイルを書き出した所がミソだと思いました。

本来、中間ファイルはなるべく圧縮しないで書き出すのがセオリーです。
H.264は圧縮率が非常に高く、セオリーからは外れるのですが見た目の綺麗さを保てるという特性があります。
見た目は変わらないながらも、情報量を失う事によってWindows Mediaへのエンコードの際にフレーム落ちが発生せずに画質優先出来た・・・というのが僕の考えです。

まだまだ検証は必要ですが、ビットレートに制約があるエンコードは中間ファイルをH.264に圧縮するのもいいかもしれません。